運転席ドアトリムのリフレッシュ

革内装部品で痛み(劣化)早く進む部分の一つである、運転席アームレスト&ドアトリム、普段から気をつけていてもメローホワイト内装は知らない間に皮脂やその他の汚れに犯されていきます。
パッと見は綺麗に見えるドアトリムですが、前オーナーの下で3万6千キロ分の汚れが痛みのあとがあり、特にアームレスト部分は乗り降りする際に必ず触る部分なので、汚れに加えて擦り傷やそれに伴う革の表面剥がれが他のドアに比べかなりお疲れの様子、お金があれば新品に交換といきたいところですが、中古美品を入手し面倒な組み替えを行いリフレッシュしました。毎回乗り降りするたびに見て触れる部分なのでその効果が大きく、より車を大切に扱おうと思うようになりました♪

▶︎部品取りドアトリム


ネットオークションで偶然見つけたLS600h後期のメローホワイト内装ドアトリム。
ウッドの色は異なりますが、組み替え素材としては文句なし♪


組み替えに必要な部品の取り外し。


アームレスト部分、汚れも少なく表皮の剥離もなくコンディション復帰できそうな素材♪


クイックブライトとスポンジで優しくクリーニング。


新品とまではいきませんが、かなりのコンディション復帰。


オーナメント部分も同じクリーニングを施し乾燥。

▶︎組み替え前の状態


鑑賞距離から見ると綺麗ですが・・・


アームレストはご覧のあり様、これはちょっと見るのが辛い・・・。
中古車は、こういうのをどう対処していくかが楽しいので、お題を与えられた感じ(^^;

▶︎組み替え


車両から取り外したとアドリムと交換部品。


左:革の表皮が剥がれ、ベース部分が一部見えているアームレスト
右:組み替えるアームレスト

ふたつのアームレスト、実は素材が異なり、左の痛んでいる私の車両についていたアームレストは本革、交換するアームレストは合成皮革、見た目はよく似ていますが素材は異なり、今回の交換目的はここにあり、高級素材の本革は耐久性が若干劣るので、合成皮革に変更し、少しでも耐久性をよくする目的があります。


見た目は同じでも、表皮は本革と合成皮革それぞれ異なります。
業界関係者以外で、これ見破れる人いたらすごいです!


オーナメント部分、ここも素材が本革と合成皮革で異なります。
よく見るとシボ模様が異なりますが、パッと見で判別不能。


オーナメント端部を上から見た画像
こちらもパッと見で判別不能。


ドアトリムからオーナメントとアームレストを取り外し交換準備。
全てプラスネジで固定されているので、簡単に分解できます。


それぞれ部品を取り付けて革から合成皮革に素材置換完了!

▶︎mitsuakiのこだわり

ドアトリム裏面の部品素材が表記されたシール、マニアにとってはこれを見て読み解くのが楽しい時間。
まずは私のLSから主要部品をピックアップ
・アッパー/本革:バーダー(BADER製)
・アームレスト/本革:ガーデン(GSTレザー製)
・オーナメント/本革:ガーデン(GSTレザー製)
この組み合わせは、LS600hシリーズで本革ダッシュを選択した場合は、ドアトリムの素材が上記のものに変更されます。BADER/GSTレザー共に海外のレザーメーカー、結構こだわって素材を選択しているのに、カタログには記載がされていないのが好感がもてます。


次に部品取にしたLSの主要部品をピックアップ
・アッパー/合成皮革:シルフィー(共和レザー)
・アームレスト/合成皮革:シルフィー(共和レザー)
・オーナメント/合成皮革:ル・カール(共和レザー)
この組み合わせは、LS600hシリーズスタンダード仕様になり、全てMade In JAPAN。
革と合成皮革を使用部位に合わせて使い分けているスタンダードが個人的に好み。

今回のリフレッシュ&素材置換は今後自身がLSを所有していく中で、メンテナンスの容易さと耐久性の向上を目的にしているので、同時に目的を達成できる素材を入手できたことが何よりもラッキー。


いきなり話しが脱線してしまいましたが、今回のリフレッシュは素材置換を行うので部品素材シールを作成し、ドアトリム裏面に貼り付けることに、画像は試作品でこの校正、後最終仕上げを行いました。


貼り付け位置はオレンジ丸部分、純正右側、TOYODA純正は左側に貼り付け♪
面倒な作業でも、ちょっと馬鹿馬鹿しいことしていると楽しくなります(^^;

▶︎前オーナーの生活感の除去


前オーナーが傷つけたと思われるアルミ部分の線傷と凹み。
遠目ではわかりませんが、部品を取り外して間近で見るとこういうのがよくわかります。
トリム分解ついでにこの部分も交換してリフレッシュすることに。



手前の部品取りのアルミベースに、私のLSのウッドを移植。

画像のウッドは両方ともアッシュバールウッド、素材が同じですがそれぞれ仕上げが異なります。
アッシュバールウッドについいて、旧来は構造材として使われてきたモクセイ科トネリコ属に樹木で、日本に生息する種はトネリコ、ヤチダモ、シオジなど。化粧板に使っているのはアメリカ産のホワイトアッシュが多いそう。
※詳しくお知りになりたい方は「クルマはかくして作られる5(LS特集で紹介)を買って読んでください。

上段:シャンパンゴールド仕上げ
漂白処理をして真っ白にしたあと、金白色の金属粉を木理にすり込んで着色、薄くパールコートをかけてクリア塗装仕上げ。

下段:マットフィニッシュ/ブラウン
黄色っぽい明るい茶の着色をして、艶消し仕上げ。
前期型は光沢クリア仕上げ、中期型から艶消し仕上げになり、独特の雰囲気を醸し出しています。
↑  ↑ ↑
私のLSに装着されているウッドパネルになりますが、納車前に内装画像をみた時に今まで光沢クリア仕上げのウッドばかりみてきたのですごく違和感を感じましたが、納車後車内をじっくり見ると、マットフィニッシュの落ち着いた雰囲気が素敵で、メローホワイト内装にはこのウッドがベストマッチって個人的には思ったくらい、今ではすごく気に入っています♪



ウッド部分のみ入れ替え


傷の無いアルミに移植完了!!

▶︎全ての入れ替え作業完了


上からアルミ、オーナメント、アームレストを入れ替え


外したついでに徹底クリーニングを行い、煤けた汚れを除去

▶︎振り返り


元のアームレスト


交換後のアームレスト
乗るたびに残念に思えた部分が綺麗になり、ニヤニヤが止まりません。

▶︎作業完了


車両にトリムを組み付け作業完了

若干面倒な作業でしたが、リフレッシュ&素材置換が出来、オーナーにしかわからないこだわりの運転席ドアトリムのリフレッシュを完了できました。
他3枚ドアについては使用頻度が極端に低いので、本革の素材感を楽しむ意味でクリーニングのみで作業を終えています。

●作業時間:3時間位 ※トータルの作業時間
●取付け難易度:★★★☆☆
●満足度:★★★★★

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